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BCAAの過剰摂取は寿命を縮める 

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BCAAを飲むことの体への影響

皆さんは普段の生活でサプリメントを摂取していますか?トレーニングやスポーツをしている方はその用途に合わせたサプリを摂取しているかと思います。

中でも、BCAAを取り入れている方は多いのでは無いでしょうか?

BCAAは必須アミノ酸3種類(ロイシン、イソロイシン、バリン)を含むサプリで、摂取することで、筋肉痛が緩和されたり、疲労を感じにくくなります。筋肉量を増やしかつ減量したい時のトレーニングにうってつけです。

しかしその一方で、日常的に飲むことで自律神経の乱れや睡眠障害を生じさせるデメリットもあるのです。

シドニー大学の研究では、BCAAの過剰な摂取は気分に悪影響を与え、体重増加につながる可能性があると発表しています。

BCAAは筋肉を落とさず体脂肪だけ落としてくれるし疲労しにくいし、いいことづくしかと思いきや、、、。

詳しく研究内容を紹介していきたいと思います。

研究結果:BCAAの過剰摂取は過食を引き起こす

シドニー大学ではマウスを使用して以下の実験を行いました。

【実験内容】

  • BCAAを通常量の2倍(200%)、標準量(100%)、半分(50%)、1/5(20%)をそれぞれのマウスに与える
  • 食事のBCAAとトリプトファンなどの他の必須アミノ酸がマウスの健康と体組成に及ぼす影響を調べる

【実験結果】

  • 200%BCAAを与えられたマウスは、食物摂取量を増やし、肥満と寿命の短縮をもたらした。

これは脳内における「トリプトファン」からの「セロトニン」生成が阻害されたことに原因があるとのことです。

そもそもBCAA補給による疲労軽減のメカニズムとは、BCAAの摂取により疲労を感じる脳内物質のトリプトファンが脳に入ることを阻害することです。トリプトファンが脳に入ると、「セロトニン」という神経伝達物質を作り出します。
このセロトニンが脳内で増えることにより、精神的な疲労が起こるとされています

ではなぜ、肥満が起こってしまったのか?

スティーブンシンプソン教授の研究者は以下のように説明しました。(筆者訳)

トリプトファンは、セロトニンというホルモンの唯一の前駆体であり、セロトニンは気分を高める効果と睡眠促進におけるその役割から「幸福化学物質」と呼ばれることが多い。
しかし、セロトニンはこれ以上の働きをし、問題を引き起こす。
これにより、脳内のセロトニンレベルが低下し、それがさらに食欲増進の強力なシグナルとなりました。BCAAの過剰摂取によるセロトニンの減少は、マウスの過食を引き起こし、非常に肥満になり、寿命が短くなりました。

引用元 University of Sydney
URL https://sydney.edu.au/news-opinion/news/2019/05/01/put-down-the-protein-shake---variety-of-protein-better-for-healt.html

セロトニンレベルが低下すると、なんと食欲増進が起こってしまうとは!!!
下げればいいってもんじゃなかったのかーー。

まとめ:バランスの良いアミノ酸摂取が大切

BCAAはいいことばかりなんじゃないのと思ってましたが、こんなデメリットもあったとは驚きでした。

解決法としては、繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で健康的でバランスの取れた食事を通じて、さまざまな必須アミノ酸を得るためにタンパク質源を変えることが重要とのことです。

日頃の食事の中でもアミノ酸を含む食品のバランスを意識して取り入れてみてはいかがでしょうか?

ちなみに、サプリメントではEAAというものがあり、こちらは必須アミノ酸9種類が全て入っています。ただし、BCAAに比べてEAAはコストが高く、まだあまり美味しいものが無いのが残念なところです。

【BCAA】
赤身肉と乳製品に豊富。他には鶏肉、魚、卵、豆

【トリプトファン】
ナッツ、大豆、チーズ、鶏肉、ワニ(え、ワニ?)