健康的な食事は鬱に効く?
人気芸人ネプチューンの名倉潤さんが、鬱病により一時休業することが発表されました。テレビで見ない日は無いほど数々の番組に出演され、お茶の間に笑顔をもたらしてくれた名倉さん、とっても心配ですよね。
さぞかしご家族も心配されているのではないでしょうか。つい、奥さんの顔が浮かんでしまいます。
「鬱」というワードはよく耳にしますが、2011年公開の「ツレがうつになりまして。」という宮崎あおいさん、堺雅人さんが出演していた映画を思い出された方も多いのではないでしょうか。
調べてみると2009年にもドラマ化されていたのですね。(しかも夫役はネプチューンの原田泰造さんでした)
そんな映画の中でも紹介されていた食生活の改善のシーンがあります。
実は、今年2019年のマンチェスター大学の研究によると、減量、栄養補給および脂肪減少の食事療法はすべてうつ病の症状を軽減できることがわかったと発表されています。
今までの研究では食事の改善が精神的健康に有益であるかどうかを明確に立証することはできないとされていましたが、新しい研究によると鬱の症状改善、また鬱と診断されていない人でも、食事の改善が発症のリスクを軽減するという証拠を提供しています。
もし、家族が鬱になってしまったら、自分が鬱になってしまったらと不安をお持ちの方はぜひこちらの研究を参考にされてはいかがでしょうか。
研究結果:健康的な食事改善が鬱にもたらす効果
マンチェスター大学のファース博士は以下を調査しました。
【研究内容】
- 45,826人の参加者に関する結果データを含む16件の試験を分析。
- 参加者は鬱病や不安症の症状を持ち、食事介入の影響を調べた。
- 食事は低カロリー、低脂肪、また栄養バランスの改善をしている
【研究結果】
- あらゆるタイプの食事改善が精神的健康に効果をもたらす傾向があり、減量、脂肪減少または栄養改善食事はすべて鬱症状に対して効果があることがわかりました。
- 女性限定のサンプルで調べた場合では、食事療法の介入からさらに大きな効果があることがわかりました。
ファース博士はこう言っています。(筆者訳)
これは本当に良い知らせです。あらゆる種類の食事改善からの効果は、健康な個人には不要であるが、代わりに単純な変更をするだけで精神的健康にも有益です。特に、食物繊維や野菜を多く含む栄養価の高い食事を食べたり、またはファストフードや糖を減らしても鬱になる影響は減ります。
引用元 University of Manchester
URL https://www.manchester.ac.uk/discover/news/healthy-diet-can-ease-symptoms-of-depression/
また、この研究の結果から、食事介入と運動を組み合わせると鬱症状の改善が大幅に改善されることもわかっています。
まとめ
この研究者のファース博士は、これについてはさらに研究が必要で、健康的な食事が身体的健康の改善とどのように関連しているかのメカニズムを確立する必要があるとしています。
この現代社会、実は「ストレス社会」と言われているのをご存知でしょうか。激しい競争社会や情報過多、少子高齢化、核家族化による影響により、心の病の様々な原因となりえます。
誰が鬱になってもおかしくない時代なんですね。
まずは日々の食生活から鬱発症の予防をとりいれてみてはいかがでしょうか。家族の心の健康も守りましょう。
こちらの記事では運動による鬱解消の研究を紹介しています。よろしければご参照ください。