妊娠中の運動は胎盤機能を高める
妊娠中の適度は運動は胎児の発育にいいとよく聞きますよね。どのような影響があるのかご紹介いたします。
胎盤は母親と胎児との間で栄養素と酸素の交換を行います。しかし母親が肥満であると胎盤機能は損なわれ、胎児への栄養素と酸素の供給に影響を与える可能性があるのです。
The Journal of Physiologyの研究によると、妊娠中の運動が胎盤機能を高めること、また肥満の母親が妊娠中に運動した場合の赤ちゃんの健康な発育を助ける効果があることがわかりました。
研究結果:妊娠中の運動の効果とは
この研究では、雌のマウスに健康的な食事または高脂肪の食事を与えて肥満にしてから交配させ、さらに「妊娠中に運動をした」「妊娠中に運動をしなかった」の2つのグループに分けて実験を行い、母体および胎児の変化を分析しました。
結果、妊娠中の運動が胎盤の機能や母親の代謝も改善することを発見しました。さらに、肥満の母親が妊娠中に運動した場合、赤ちゃんが将来的に肥満になることや、代謝性疾患の発症を防ぐことを発見しました。
この研究の著者であるMin Du教授は次のように述べています(筆者訳)
母親の運動がどのように子孫の肥満や代謝性疾患の発症を防ぐことができるかを理解することは、赤ちゃんができるだけ健康に発育することを確実にするように母親を導くのを助けるだろう。
(引用元)The Journal of Physiology
URL https://www.physoc.org/news_article/keep-your-placenta-healthy-by-exercising-while-pregnant/
まとめ
今後の研究では、胎盤発達に対する運動の有益な効果を説明するメカニズムを特定することに焦点が当てられるそうです。
妊娠中の運動はお腹の赤ちゃんのことを考えると、やっていいのかな?大丈夫かな?と不安になりますよね。
体を動かすことで日頃の不安からリラックスでき、いい気分転換にもなるかもしれませんね。担当医と相談しながら無理の無い範囲で体を動かし、赤ちゃんの健康を守りましょう。