サウナは運動と同じダイエット効果?
近頃はサウナや大浴場、天然温泉付きのジムも増えてきました。
運動後にお風呂で汗を流すと気持ちいいですが、中にはトレーニングをサボってお風呂に直行する・・・なんていう方もいるかもしれません。
サウナは大量に発汗するため、ダイエット効果を狙ってサウナに入っている方も多いのではないでしょうか。
減量中のボクサーが長時間サウナに入っているイメージもあり、ダイエットとサウナを結び付けている方もいると思いますが、ボクサーがサウナに入っている目的は体内の水分を輩出し、試合で決められた体重まで一時的に体重を落とすためで、体脂肪を落とすことではありません。
ではサウナによるダイエット効果はないのでしょうか?実はこれまで科学的な検証はほとんどされたことがありませんでした。
今回マーティンルーサー大学が実証研究を行ったため、成果を紹介したいと思います。
研究概要:サウナと運動のダイエット効果比較
実験では、心血管系に対するサウナの効果を測定するために19人の被験者を対象に行われました。
被験者は血圧と心拍数を測定しながら25分間サウナに入ったところ、いずれの数値もサウナに入った直後から上がり、サウナを出た後はいずれもサウナに入る前よりも下回りました。
また、別途エアロバイクを漕ぎながら血圧と心拍数も測りました。
結果について、主任研究者でスポーツ科学者でもあるSascha Ketelhut博士は以下のように述べています(筆者訳)。
2つの条件を比較すると、被験者の血圧と心拍数は、エアロバイクの負荷が約100ワットのときと同じレベルにサウナ入浴中に達しました。
サウナは肉体的に負担が掛かっており、長期的にもたらされるポジティブな効果はスポーツを行う場合と似ている 。
(引用元)Science Daily
https://www.sciencedaily.com/releases/2019/06/190612093900.htm
エアロバイクで100ワットの負荷とは時速25~30キロメートルで漕ぐのに相当する負荷で、慣れない人にはかなりハードな運動です。
今回の研究による観察結果は、サウナの使用による長期的な影響に主に焦点を当てた過去の研究によっても支持されており、心血管系に対するポジティブな影響も示しています。
まとめ
サウナに入ることは、エアロバイクをハードに漕ぐのと同じようなポジティブな影響を心肺機能に与えているようです。
筋肉に刺激は入らないため、筋力向上や脂肪燃焼効果は期待できませんが、心肺機能が高まればトレーニングが楽にできるようになるので、そういった意味ではサウナには間接的にダイエット効果があると言えそうです。
運動をする程の時間や体力がない時はサウナに入りにいってはいかがでしょうか。
サウナ入浴後は血圧が低下するため、低血圧の方や心臓に疾患がある方は十分気を付けてください。